2025/02/19投稿者:スタッフ

年収・給与について知る

建築士の平均年収・月収・ボーナス

1. 賃金構造基本統計調査(2023年)

2. 求人サービス各社の統計データ

3. 建築士の手取り

4. 初任給

建築士の年収

1.年齢別の年収

2. 勤務先の規模別の年収

3. 年収のピーク

4. 生涯年収

5. 高収入を得るための条件

勤務先別の建築士の年収

1. ゼネコン

2. 設計事務所

3. ハウスメーカー

建築士が収入を上げるための方法

1. 管理職への昇進

2. 関連資格の取得

3. 独立開業

まとめ

 

建築士という国家資格を取得して、設計や施工管理の業務に携わっている皆さん。建築士の給与水準や年収について、漠然としたイメージはあっても、具体的な数字はご存知でしょうか。この記事では建築士の平均年収・月収・ボーナスや、年齢別・勤務先別の収入の違いを詳しく解説します。高収入を得る方法や、建築士という職業の魅力とリスクについても考察しています。ぜひ、今後のキャリアを考えるうえでの参考にしてください。

 

建築士の平均年収・月収・ボーナス

建築士の給与水準について、詳しく見ていきましょう。まずは、公的な統計調査のデータから確認していきます。

 

1. 賃金構造基本統計調査(2023年)

厚生労働省が実施している賃金構造基本統計調査の最新版(令和5年度)によると、建築士の平均年収は43.5歳で633万円ほどとなっています。月額給与は41万6400円、年間賞与は133万1000円で、労働時間は月平均170時間、うち超過労働時間が18時間となっています。

ただし、この統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。参考程度に捉えておくのが良いでしょう。

 

2. 求人サービス各社の統計データ

次に、民間の求人サービス各社が公表している統計データを見てみましょう。一級建築士の年収は、300万~1000万円の範囲に分布しており、中央値は550万~600万円となっています。

一方、二級建築士の年収範囲は300万~700万円で、中央値は350万~500万円です。一部の独立開業者の高収入が全体の数字を押し上げている影響があると考えられます。

 

3. 建築士の手取り

では、一般的な一級建築士の手取りはどのくらいでしょうか。年収580万円(月収36万円、ボーナス145万円)の独身者の場合、月々の手取りは27万~29万円程度、ボーナスの手取りは114万円ほどになります。

家族構成や住宅ローンの有無などによって、手取り額は変動しますが、一つの目安としてイメージしておくと良いでしょう。

 

4. 初任給

建築士という難関国家資格を取得している分、初任給の水準は一般企業の大卒者平均(20万円弱)よりも高めです。就職先や地域にもよりますが、建築士の初任給は20万円~25万円が相場といえるでしょう。

キャリアを重ねるにつれて、その差はさらに開いていきます。ただし、建築士の世界は実力主義の傾向が強いため、高収入を得るためには相応の努力が求められます。

 

建築士の年収

建築士の年収は、年齢や勤務先の規模などによって大きく異なります。ここでは、建築士の年収の推移と特徴について詳しく見ていきましょう。

 

1. 年齢別の年収

厚生労働省の令和5年度賃金構造基本統計調査によると、建築士の平均年収は43.5歳で633万円ほどとなっています。年齢別に見ると、ピーク世代は55~59歳で796万円となっており、年齢とともに年収が上昇していく傾向があります。

 

2. 勤務先の規模別の年収

勤務先の規模別に見ると、以下のような傾向があります。

  • 10~99人規模:571万円
  • 100~999人規模:623万円
  • 1000人以上規模:720万円

勤務先の規模が大きいほど、年収が高くなる傾向があるようです。ただし、本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

 

3. 年収のピーク

建築士の年収は、40代でピークを迎える傾向があります。これは、実力主義の傾向が強く、最も体力・気力ともに充実する40代に高い年収を得られるためです。その後は徐々に年収が減少していきます。

 

4. 生涯年収

一級建築士の生涯年収は平均的な会社員と同程度の2億6000万円ほどとなっています。著名建築家のような高収入は一部の成功例に限られるようです。

 

5. 高収入を得るための条件

建築士が高収入を得るためには、案件数を増やす、または規模の大きな案件を手掛ける必要があります。そのためには、経験を積んで実力をつけることが重要でしょう。

また、管理職への昇進や関連資格の取得、独立開業などもより高い収入を得るための方法として考えられます。ただし、独立開業はリスクも高いため、慎重に検討する必要があります。

 

勤務先別の建築士の年収

建築士の給料や年収は、勤務先によって大きな差があります。ここでは、代表的な勤務先であるゼネコン、設計事務所、ハウスメーカーの3つについて見ていきましょう。

 

1. ゼネコン

ゼネコンに勤務する建築士の年収は、500万円から1000万円程度が相場です。特に、大手のスーパーゼネコンともなれば、平均年収は1000万円を超えることもあります。

ただし、ゼネコンでは建築士に与えられる責任が重く、長時間労働が多いのが特徴です。高い年収を得られる反面、仕事のプレッシャーや残業との兼ね合いを考える必要があるでしょう。

 

2. 設計事務所

設計事務所に勤める建築士の年収は、400万円から550万円程度が一般的です。ただし、設計事務所では手がける案件の種類や規模によって給料に大きな差が生じることがあります。

大規模な案件を多く受注できる有名設計事務所では、建築士の年収が1000万円を超えることもありますが、小規模な事務所では500万円に満たないこともあるのです。

 

3. ハウスメーカー

ハウスメーカーに勤務する建築士の年収は、500万円から700万円程度となっています。ハウスメーカーでは、住宅の設計が規格化されていることが多いため、ゼネコンほど仕事の負担は重くありません。

その分、年収はゼネコンほど高くはありませんが、労働時間や仕事量とのバランスが取れた働き方ができるのが魅力です。

 

建築士が収入を上げるための方法

建築士の収入を上げるためには、いくつかの方法があります。ここでは、管理職への昇進、関連資格の取得、独立開業の3つの方法について詳しく見ていきましょう。

 

1. 管理職への昇進

建築士が収入を上げる方法の1つは、管理職へ昇進することです。管理職になれば、部下を持ち、より大きな案件を任されるようになります。

管理職への昇進には、豊富な経験と高い専門性、リーダーシップ能力が求められます。日々の業務で着実に実績を積み重ね、上司や同僚から信頼される存在になることが重要でしょう。

また、会社の方針や業界の動向を理解し、それに合わせた提案ができるような視野の広さも必要です。管理職として、部下の育成や業務の効率化にも取り組む必要があるでしょう。

 

2. 関連資格の取得

建築士の収入アップに役立つのが、関連資格の取得です。建築士の業務に関連する資格には、以下のようなものがあります。

  • 一級施工管理技士
  • インテリアコーディネーター
  • 建築設備士
  • 建築積算士

これらの資格を取得することで、業務の幅が広がり、専門性も高まります。資格取得者は、社内での評価も上がり、収入アップにつながりやすくなるでしょう。

資格取得には時間と努力が必要ですが、キャリアアップのための投資と考えて、計画的に取り組んでいくことをおすすめします。会社によっては、資格取得の支援制度を設けているところもあるので、確認してみるとよいでしょう。

 

3. 独立開業

最後に、建築士の収入を大きく上げる方法として、独立開業が挙げられます。自分の設計事務所を立ち上げ、成功すれば年収1000万円以上も夢ではありません。

ただし、独立開業にはリスクも伴います。事務所の運営、案件の獲得、資金繰りなど、多くの課題をクリアしていく必要があります。独立前に、十分な準備と覚悟が求められるでしょう。

独立開業で成功するには、建築士としての高い専門性に加え、経営者としての能力も必要です。人脈づくりや営業活動にも積極的に取り組み、事務所の知名度を上げていくことが重要となります。

 

まとめ

この記事では、建築士の平均年収や月収、ボーナスについて解説しました。さらに、年齢別や勤務先別の年収の違い、高収入を得るための方法などについても詳しく見てきました。

建築士は高収入を狙える魅力的な職業ですが、労働時間や仕事量とのバランスを考える必要があります。自分のライフスタイルに合った働き方を選択することが大切ですね。

建築士として転職を考えている方は、ぜひ建設業界に特化した転職サービス「建設人財365」に登録してみてください。建設業界のあらゆる職種の求人を扱っており、あなたのキャリアアップをサポートします。