2025/02/11
働き方を知る
建設業界の働き方とは
1. 建設業界の主な職種
2. 施工管理
3. 現場監督との違い
4. 施工管理に必要なスキル
施工管理の4大管理業務
1. 工程管理
2. 品質管理
3. 原価管理
4. 安全管理
施工管理の資格と種類
1. 施工管理技士の資格
2. 建築施工管理技士
3. 電気工事施工管理技士
4. 土木施工管理技士
5. 管工事施工管理技士
施工管理の働き方
1. 施工管理の給与と待遇
2. 施工管理のやりがいと魅力
3. 施工管理の大変なところ
4. 施工管理に向いている人材像
まとめ
建設業界で働くことを考えているけれど、具体的にどのような仕事があるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。特に施工管理は、建設現場の要となる重要な役割ですが、その仕事内容はあまり知られていません。そこでこの記事では、建設業界の働き方の中でも施工管理に焦点を当て、施工管理の仕事内容や必要なスキル、施工管理技士の資格、やりがいなどについて詳しく解説します。
建設業界の働き方とは
建設業界の働き方について、まずはその主な職種から見ていきましょう。建設業界には、施工管理をはじめとする様々な職種があります。
1. 建設業界の主な職種
建設業界の主な職種には、施工管理、現場監督、設計、積算、営業などがあります。中でも施工管理は、工事現場の運営・管理を担う重要な役割です。
施工管理は、作業員の手配や資材の発注、品質・安全管理、工程管理、原価管理など、工事全般のマネジメントを行います。建設現場の司令塔的な存在といえるでしょう。
2. 施工管理
施工管理の具体的な仕事内容を見ていきましょう。施工管理は、工事の計画段階から完了まで、一貫して関わります。
まず、工事の計画段階では、設計図や仕様書をもとに、工程表の作成や資材・人員の手配を行います。工事中は、品質・安全・工程・原価の「4大管理」を徹底し、トラブルの未然防止と早期解決に努めます。
また、行政への申請や報告、工事関係者との調整など、書類作成を含む事務作業も施工管理の重要な仕事です。現場だけでなく、デスクワークもこなす必要があります。
3. 現場監督との違い
施工管理と似た職種に、現場監督があります。両者の違いを理解しておくことも大切です。
施工管理は工事全般のマネジメントを担うのに対し、現場監督は作業員への指示出しや進捗管理が主な仕事です。現場監督は、施工管理者の右腕的な役割を果たします。
また、施工管理には「施工管理技士」という国家資格がありますが、現場監督には特別な資格要件はありません。ただし、現場監督の経験が施工管理への第一歩となるケースは多いです。
4. 施工管理に必要なスキル
では、施工管理に求められるスキルにはどのようなものがあるでしょうか。施工管理に必要な能力を見ていきましょう。
施工管理に求められる主なスキルは、以下の通りです。
- 図面の読解力、数値管理能力
- 工程・原価・品質・安全管理の知識と実践力
- リーダーシップとコミュニケーション能力
- 危機管理能力と問題解決力
特に、リーダーシップは施工管理に欠かせない資質です。作業員や協力会社をまとめ、チームワークを引き出す統率力が求められます。加えて、トラブル発生時の冷静な判断力も重要です。
こうしたスキルは短期で身につくものではありませんが、日々の業務を通じて徐々に習得していくことができます。経験を積むことが、施工管理スキルの向上につながるのです。
施工管理の4大管理業務
施工管理は、建設工事を円滑に進めるための重要な業務です。ここでは、施工管理の中でも特に重要とされる4つの管理業務について解説します。
1. 工程管理
工程管理は、工事のスケジュールを管理する業務です。工事の開始から完了までの全体的な流れを把握し、適切な作業員や資材の手配、進捗状況の確認、必要に応じた計画の見直しなどを行います。
工程管理が重要な理由は、工事を予定通りに完了させるためです。適切な工程管理により、無駄な待ち時間や手戻りを防ぎ、効率的な工事の進行が可能になります。また、工期遅延による損失や、お客様への信頼低下を防ぐことにも繋がります。
2. 品質管理
品質管理は、設計図書や仕様書に基づいて、要求された品質を確保するための業務です。使用する材料や工法のチェック、規定の品質を満たしているかの検査などを実施します。
品質管理が重要なのは、工事の品質が建物の安全性や耐久性に直結するためです。適切な品質管理により、建物の性能を確保し、お客様に長く安心して使っていただくことができます。また、手直しや補修による追加コストを防ぐことにも繋がります。
3. 原価管理
原価管理は、予算内で工事を完了させるために、資材費や人件費などのコストを管理する業務です。無駄なコストを削減し、利益を確保することが目的となります。
原価管理が重要なのは、工事の採算性に直結するためです。適切な原価管理により、必要以上のコストをかけずに工事を完了させることができます。また、利益を確保することで、会社の成長や従業員の待遇改善にも繋がります。
4. 安全管理
安全管理は、工事に関わる作業員や近隣住民の安全を確保するための業務です。安全教育の実施、機材の点検、注意喚起の看板設置などを含みます。
安全管理が重要なのは、人命に関わる事故を防ぐためです。建設現場には様々な危険が潜んでいるため、適切な安全管理により、作業員の安全を確保することが何より大切です。また、事故による工期遅延や補償問題を防ぐことにも繋がります。
施工管理の資格と種類
施工管理の仕事を行う上で、資格の取得は非常に重要です。ここでは、主要な施工管理技士の資格について概要を説明し、それぞれの仕事内容を詳しく見ていきましょう。
1. 施工管理技士の資格
施工管理技士は、所定の実務経験を積んだ後、試験に合格することで取得できる国家資格です。この資格を取得することで、業務の幅が広がり、給与アップや転職の際に有利になることが期待できます。
施工管理技士には、以下のような種類があります。
- 建築施工管理技士
- 電気工事施工管理技士
- 土木施工管理技士
- 管工事施工管理技士
- 電気通信工事施工管理技士
- 造園施工管理技士
- 建設機械施工管理技士
それぞれの資格には1級と2級があり、扱える工事の規模が異なります。1級は、より大規模な工事を担当できる資格となっています。
2. 建築施工管理技士
建築施工管理技士は、建築物の新築、増築、改築、修繕などの工事における施工管理を行います。その仕事内容の一例としては、リフォーム工事における資材の発注、作業員の手配、品質管理、安全管理などが挙げられます。
3. 電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士は、電気設備工事全般の施工管理を担当します。具体的には、屋内配線設備工事や電気設備工事の設計、コスト管理などを行います。
4. 土木施工管理技士
土木施工管理技士は、道路、橋梁、トンネル、ダムなどの土木構造物の施工管理を行います。道路舗装や下水道工事の進捗管理、材料手配なども、土木施工管理技士の仕事内容に含まれます。
5. 管工事施工管理技士
管工事施工管理技士は、上下水道や空調設備などの配管工事における施工管理を担当します。設計、積算、工事関連書類の作成なども、管工事施工管理技士の重要な仕事です。
施工管理の働き方
施工管理の仕事は、建設工事の現場において重要な役割を担っています。施工管理者は、工事現場の管理や作業員の安全確保、品質管理などを行い、工事を円滑に進めることが求められます。
1. 施工管理の給与と待遇
施工管理の給与は、経験や能力によって異なりますが、未経験者でも月給23.8万円~40.7万円程度の給与が期待できます。経験者になると、月給27.9万円~46.7万円程度の給与が見込まれます。
休日は年間111.1日程度で、月間の残業時間は27.9時間程度です。建設業界の中でも、比較的働きやすい環境が整っているといえるでしょう。
2. 施工管理のやりがいと魅力
施工管理の仕事には、大規模な工事に携わることができるやりがいがあります。完成後に目に見える形で仕事の成果が残るため、達成感を得ることができるでしょう。
また、人々の生活を支える重要な工事に貢献できることも、施工管理の魅力の一つです。自分の仕事が社会に役立っていると実感できる点は、大きなやりがいにつながります。
3. 施工管理の大変なところ
施工管理の仕事は、現場の安全管理や品質管理など、常に緊張感を持って業務に取り組む必要があります。工事の進捗状況や作業員の管理など、様々な面に気を配る必要があるため、大変な面もあるでしょう。
また、工事現場では予期せぬトラブルが発生することもあるため、臨機応変に対応する能力も求められます。状況判断力や問題解決能力を身につけることが重要です。
4. 施工管理に向いている人材像
施工管理の仕事に向いているのは、コミュニケーション能力が高く、リーダーシップを発揮できる人材です。工事現場では、多くの作業員や関係者と連携を取る必要があるため、円滑なコミュニケーションが欠かせません。
また、物事を論理的に考え、的確な判断ができる人も施工管理に向いているといえるでしょう。工事の進捗管理や品質管理など、様々な情報を分析し、適切な判断を下す能力が求められます。
まとめ
この記事では、建設業界の働き方、特に施工管理の仕事内容や必要なスキル、資格、やりがいなどについて詳しく解説しました。施工管理は建設現場の要となる重要な役割で、工程管理、品質管理、原価管理、安全管理の4大管理業務を担います。
施工管理技士の資格は種類によって仕事内容が異なりますが、いずれも建設工事を円滑に進めるために欠かせない存在です。給与面でも、未経験者で月給23.8万円~40.7万円、経験者で月給27.9万円~46.7万円程度と、安定した収入が期待できると言えます。
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